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湯治場(とうじば)とは、湯治を目的に長期滞留する温泉地のことである。
短期の観光客や保養客を相手にしていないため、山間僻地の質素な温泉地が多い。娯楽施設やTVが無い(多くは電波が入らない、腐食が激しくて設置できない等の理由)宿も珍しくはないので、物見遊山気分で出かけることはお勧めできない。 多くの場合は、自炊が基本となっている。これは、長期滞留客の金銭的負担軽減という理由もあるが、湯治客の症状によっては、日々の食事内容に制限があるため、個々が自分にあった食事を行う必要があること、同じ宿に連泊することでどうしても起こる、食の偏りを防ぐという理由もある。普段と同じ食事をすることで心身を落ち着かせる効果もある 。 宿泊者のための共同炊事施設が整っており、鍋釜や食器のレンタルや食材の販売などを行っている湯治場もある。食材は、事前に家から持ってきたり、スーパーマーケットで買い込む必要がある。湯治場によっては地の物を売る朝市が行われており、生鮮食品を補充できる場合もある。 宿泊や滞在に必要なものは宿泊先によっても異なるので、有料・無料の別は確認する必要がある。 後は、どの世界でも言える事だが、人間関係が一番大切である。狭い世界に長時間逗留するので、他の湯治客とのコミュニケーションは必要不可欠である。 さまざまな境遇の人が一堂に集まる場であるので、普段聞けないような話が聞け、自分のまったく知らない世界が広がるし、逆に人と交わらなければ、これほど孤独な場もない。普段の地位や世間体を忘れて、親しく交わるべきである。 |
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